イタリアには、「食科学」(ガストロノミック・サイエンス)を専門とする、世界で初めての大学があります。
- イタリア語で:Università degli Studi di Scienze Gastronomiche
- 英語で:The University of Gastronomic Sciences(略して UNISG)
- 日本語でいうと、「食科学大学」
ということになるかと思われます。
ピエモンテ州とエミリアロマーニャ州にキャンパスがあり、世界中から、食や食文化やグルメに関心の高い人が、この大学に集まっています。設立にはスローフード協会が関わっているため、「スローフード大学」とも呼ばれているようです。
学ぶ内容は「食科学」(ガストロノミック・サイエンス)であり、とくに「ワインと食文化」が中心となるようです。
「ワインと食文化」を中心として、料理、栄養学、農業、歴史、正しい食べかた、食品工学…など、いろいろ学びます
日本の食文化について学ぶ、という科目もあるようです。
これでお分かりのように、食科学大学は料理学校でもなければ栄養学校でもありません。
「ワインと食文化」を軸に、食について広く見識を高める学校である、ということになるかと思います。
いずれにせよ、これまでの食の学校のカテゴリーには入らない、新しい形の学校というわけです。
したがって、食科学大学が目指すのは、「これまでのカテゴリーにない新しい形での、食についての専門家の育成」ということになるでしょう。
食の生産分野や流通分野も見ることができ、地域の伝統農産物や伝統食品を理解し、マーケティングの発想を持ち、正しい食文化を子供から大人まで広く一般的に広める事の出来る、そういう人材の育成ということでしょう。
食科学大学 ウェブサイト
(イタリア語)http://www.unisg.it/
(英語)http://www.unisg.it/en